Vol.197 アーサー・ヘイズ氏:暗号通貨の全面安を予測(2023年2月28日)
ビットコインなど暗号通貨の動向を次々と高い精度で予測するアーサー・ヘイズ氏。最新の動画では、米株もビットコインも米国債も、すべてクラッシュする可能性が高いとの見立てを公開しています。
当記事では、市場参加者の心理にも影響を与えるアーサー・ヘイズ氏の分析から、ビットコインに関連する市場見通しの一部を抜粋して紹介してみます。
暗号通貨ラリーまもなく終了 ~ This Crypto Rally ENDS SOON!
アーサー・ヘイズ氏のインタビューが公開された動画はこちら
"This Crypto Rally ENDS SOON!" | WHICH ALTCOINS WILL DIE?https://youtu.be/c935yt_DpzY
Crypto Banterにてゲスト出演し、暗号通貨の市場動向についてコメントを述べています。以下は、筆者が重要と感じたポイントに絞って、意訳を紹介してみます。
※ 正確な翻訳は、YouTubeの文字起こしを翻訳AIに投げれば得ることができます。
アメリカの金利は「壊れるまで」上がり続ける
米金利は超低金利の0%を離脱し上昇している。今の4%から6%へと上昇したりすれば、コンベクシティ効果で金利市場に破壊的な悪影響が出ることは避けられない。
金利はどこまで上がるとおもいますか?(以下インタビュアーのコメントは下線)
わからないし、そんなことは関係ない。とにかく何かが壊れる時にピークを付けることだけは確かだ。
米議会は借り入れ上限の引き上げであーだこーだやってているが、インフレが収まらない限りFEDは金融の引き締めを続ける。
政治ドラマで時間を消費する間に、米国政府がデフォルトすることにでもなれば、そこでやっと債務上限が引き上げられる。
こんな状況で、だれが米国債権を買おうと思う?海外の米国債保有は減少を続けている。外国の米国債保有比率は、この20年ほど下がり続けている。
これら米国債の常連バイヤーが買うことにストライキすれば、当然お金のコストは上昇する(筆者注:債券価格が下がる=金利が上がる)。
これだけ高度に金融が発達している経済でお金の調達コストが上昇するなら、市場のクラッシュは避けられない。
誰の目にも最悪な事態が明らかになれば、そこでようやくFEDは市場の救済(筆者注:緩和に舵を切ること)に動くことができる。
なぜなら金融システムが崩壊する害悪だけは避ける必要があり、よって我々は今の状況に介入する・・・と言えるからだ。
暗号通貨は買いだってこの前の記事で書いてなかった?
時間軸による。たとえば10年単位で考え、買って放置しておくだけなら、正しい買いのタイミングは昨日だったかもしれない。
だが今から数ヶ月の時間軸で考えるなら、不透明この上ない状況にある。
もしも原油が100ドル超えに戻り、欧州の天然ガスが再びウィンドウから消えるほど上昇したらどうなる?中銀はコモディティ上昇を見て引き締めを加速することになる。
当然、暗号通貨の証拠金取引には、ポジティブに働かない。
FTX事件で付けた底値は割らないかもしれないが、調整は不可避だろう。
中国は今年から現金を市場に注入しているけど?
中国は過去最大の不動産バブルが弾けている。アパートの2割は空きだ。中国が市場に流動性を注入しているのは、不動産価格の崩壊を防ぐためだ。
中国の規制を考えれば、海外に資産を逃がしたり、暗号通貨を買うなどの流出を期待することはできないだろう。
だが、日本の一般人が134円という円安効果を考え始めたら、どうだろうか?
原油の価格は下がらないし、円は以前ほど強くない。そして10年の国債にしがみついても、年金利0.5%しか得られない。
だったら、年間で5%なり6%なりの値上がりが期待できるゴールドやビットコインを買おうぜってなるかもしれない。
次の暗号通貨ラリーの主役は、中国とアジアだ。だがそのラリーが始まる前に、米国市民は資産を溶かしてしまう。
アジアの相場が上昇し、将来のパンプが取り沙汰されるチャットを見続け、2017年のような狂ったパンプがアジア初のコインで起こるかもしれない。
だがそれが中国かと言えば、本土でコインを買うことの難しさを考慮すれば、分からない。
アジアをブロックで考えれば、韓国・中国・日本などの近隣国は「なぜ、ドルを保有してやりとりをしているのか」と疑問に思い始めるんじゃないだろうか。
そのとき、米国の通貨や株式、特にテック株などに投下していた資金は引き上げられ、自国の株式に投資し始めると考える。
日本や韓国、中国のモノを買えば住む話なのに、わざわざアメリカのモノは必要ないと世界は気づく。
そして米株・とくにテック株はすべてに対してアンダーパフォームし始める。
以上です...
…
簡単にまとめると、、、
- 暗号通貨が長期的に「買い」であることに変わりはない
- だが上昇ラリーの前に再びクラッシュは来る
- 資金コスト上昇でレバレッジ経済は墜落する
- 米金利は金融システムリスクが明らかになるまで上がり続ける
- 米国からは資金が抜け続ける
- 次の資産上昇は、アジアから始まる
以上、アーサー・ヘイズ氏の最新動画からお届けしました。
ここからは、少しだけ現状の市場動向を振り返っておきましょう。
干上がる米ドルの流動性
いまの市場で何よりも気になるのは、米ドルの流動性でしょうか。ビットコインは、あふれるドルを吸着して値上がりするという特性を持っています。
ドルの量が減ることは、戦なら城壁の外堀が埋められるようなものです。下のチャートはドル流動性の推移です。
2023年1月24日以降の米ドル流動性は下落の一途となっています。一方でビットコインは22,500ドルから上昇基調。なぜ??
まあ、米国が引き締めをしても、日本と中国が資金をジャブジャブ市場に投入をしていますから、世界全体で見れば現金の流動性はアップしているということですね。
以下はtedtalksmacroさんのツイートからお借りしたスクショです。
https://twitter.com/tedtalksmacro/status/1627455248532115456
下のスクショは、ドル建て日経225平均 対 米ダウ30平均の推移です。2022年11月から上昇(日経の方がダウより強い)傾向ですね。
考え方にもよるのでしょうが、結局のところ緩和を止めた国(米国)の株価は下がり、緩和を続けた国(この場合は日本)の株価は上がる。そんな身も蓋もないオチとも考えられます。
それぞれの国民から「なんで○○国より株が下がんねん!」と言われたとき、政治家がヨシヨシする時期にあるのかどうなのか。
上チャートの起点は22年11月7日の終値、つまり米国の中間選挙を起点にしています。
もし米国の現大統領が経済より票買いを優先するのであれば、米国売りの傾向は2024年の次期大統領選まで続くことになるのでしょう。
http://www.worldgovernmentbonds.com/cds-historical-data/united-states/5-years/
米国のCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)を見る限り、あまり市場は回復を織り込んでいないような気もします。
しばらくは様子見しながら、焦らずじっくりというところでしょうか。
引き続き楽しんでいきましょう。
今週も、ハッピー・ビットコイン!
ココスタ
佐々木徹
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