もし目の前に数種類のビットコインがあったとしたら、あなたならどうしますか。もし選べるのであれば、1番早く値上がりするビットコインを選びたいと思うでしょう。

ですが、もしそれが難しいのであれば、できるだけ下がりづらいビットコインを選びたいとも思うかもしれません。

今回の記事では、同じビットコインでも下がりづらい対象を選んで買ってみたらいいんじゃないかということを説明したいと思います。

ドル建てなのか円建てなのか

まず最初に以下のチャートをご覧ください。こちらは2025年1月1日から記事を書いている4月21日現在までの2種類のビットコインの騰落率です。

↑ チャート1:2種類のビットコイン年初来の騰落率(赤:BTCUSD -7.34%、青:BTCJPY -17.24%)

同じビットコインですが、片方のビットコインの方がより値が下がっていることがわかります。これはどのようなものでしょうか。種明かしをしてしまえば、1つはドル建て、もう一つは円建てのビットコインです。

現状では、イラストの中の円建てビットコインの方がより値下がりしていることがわかります。

なぜこのようなことが起きるのか

ビットコインのように世界中で取引されている資産は、基本的にドル建てで値段が決まります。そして値段が決まった後に、為替レートがかけられて、最終的なローカル通貨の値段が決まります。

これはゴールドなどでも同じことですが、つまり最後にドルとローカル通貨の為替が影響してくるということになります。

よって円建てのビットコイン価格は以下のように決まることになります:

円建てのビットコイン価格 = ドル建てのビットコイン価格 × ドル円レート

つまり、冒頭のチャートの中の2種類のビットコインの騰落率の差は、同じ期間のドル円の騰落率の差になるわけです。

ちょっとチャート1の騰落率に戻ってみますね。ざっくり赤がー7%、青がー17%になっていることがわかります。

この差を求めると、およそ10%ですね。

では、この10%は何を表しているのでしょうか?同期間のドル円チャートを同じ騰落率で表示してみました。

↑ 図2:ドル円チャートを騰落率で表示したもの(約-10.41%)

どうでしょう?2025年に入って本日まで、ざっくり10%下落していることがわかります。

そう、図1に表示された二つのビットコイン騰落率の差は、そのままドル円の騰落率だったということですね。

ビットコインの値段がどのように形成されるかのメカニズムについておさらいをしてみました。

ドル円相場がわかればビットコイン投資の判断材料に

では、もしもドル円の相場がある程度わかるのであれば、現時点から円建てのビットコインを買った方が良いのか、それともドル建てのビットコインを買った方が良いのかの判断ができることになるかもしれません。

我らがドル円は今大変に興味深いポイントに到達をしていますので、ここからは少しドル円について考えてみたいと思います。

円買い—ドル円の売りは、過去最大に到達

さて直近のドル円は一気に140円まで下げ、ということで激しく動いています。

ドル円は、「ドル売り・円買い」で下落するとき、「円が買われている」状況となります。チャートは下がっているのに円が買われているって、直感的に分かりづらいですよね。

ということで、下のチャートはドル円を上下にひっくり返しています。見た目で上に行けば円が買われているということですね。

↑チャート3:上下を反転させたドル円チャート(上昇=円高)と円買いOI比率

下段に表示したのは、円を売買している投機筋の円買いOI比率です。ここで少し用語について説明しておきましょう。以下Claude説明を引用してみます。

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COTレポートと日本円ポジションに関する用語解説

COTレポート(Commitment of Traders Report)COTレポートは、米商品先物取引委員会(CFTC)が毎週金曜日に発表する市場参加者のポジション状況を示すレポートです。このレポートは、先物市場における大口トレーダーの買いポジションと売りポジションを詳細に記録しており、市場のセンチメントや今後の価格動向を予測する重要な指標として利用されています。

スペキュレーター(Speculator)投機家、または投機筋とも呼ばれます。彼らは実需ではなく価格変動から利益を得ることを目的としてポジションを取る市場参加者です。ヘッジファンドや大手投資銀行など、機関投資家が中心となっています。

ネット・ロング・ポジション(Net Long Position)買いポジション(ロング)から売りポジション(ショート)を差し引いた値です。この値がプラスの場合、市場参加者は全体として「買い越し」の状態にあることを示します。値が大きいほど、その通貨(この場合は円)の上昇を見込んだポジションが多いということになります。

OI比率(Open Interest Ratio)未決済約定数(建玉)に対する比率を示します。この比率が高いほど、その市場での取引参加者の偏りが大きいことを意味します。

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過去最大水準に到達した円買いポジション

さて円先物に関しては、このOI比率が2025年4月15日の時点で40%(オプション市場を含め)まで到達しています(チャート3参照)

直近10年間でここまで上昇したことはなく、2番目の高騰は2016年9月につけた36%です。

そして2016年は、この比率をつけたのちにドル円は、2ヶ月半の間に19円ほどの円安となりました。

もちろん今回も同じことが起きる保証は1ミリもありません。それでも今の建玉を見ている市場参加者の思考としては、現時点でのオッズは円安の方が期待値が高い、という状況になっている可能性があります。

こうなってくると、同じビットコインでも買うのであれば、今は「BTCUSDよりもBTCJPY(円建てビットコイン)の方が下がりづらい」という見方をする参加者の方が、増えてくるかもしれません。

市場予測の示唆

  • 円高期待の高まり - 多くの投資家が円の価値上昇を期待している状況
  • 逆張り機会の可能性 - 市場が極端に偏ると、反対方向(円安)への動きが起こる可能性も
  • マーケットセンチメントの指標 - 投資家心理が極端に偏っていることを示す

まとめ

今回の記事では、ビットコインの価格形成メカニズムと為替の影響について見てきました。同じビットコインであっても、ドル建てと円建てでは騰落率に差が生じることがあるということですね。

現在のドル円相場は、投機筋の円買い比率が過去最高水準に達しています。このような状況では、過去の事例から見ても、一時的に円安に振れ戻す可能性もあります。

もし円安の可能性が高いと判断するなら、円建てのビットコイン(BTCJPY)の方が下落しにくい、あるいは上昇しやすい可能性があります。逆に円高が続くと判断するなら、ドル建てのビットコイン(BTCUSD)の方が有利かもしれません。

投資判断を行う際には、価格だけでなく、こうした為替の影響も考慮に入れると、より広い選択肢を持つことができるようになるかもしれませんね。

今週は以上です。

引き続き、、ハッピー・ビットコイン!