円建てビットコインが1000万円を超えて上昇を続けています。数字だけ見ると、なにか異次元に突入し始めたようにも見えますね。

↑ 1000万円を超えて上昇を継続するビットコイン

さてここまで上昇を続けると、過去と比較してバブル度はどの水準に位置しているのだろう?と気になる方もいると思います。

そこで今回の記事では、ビットコインの「調達金利」を通してみると、まだまだバブルと呼ぶには余力を残しているよね・・・ということを書いてみたいと思います。

すでに2021年バブルの水準まで高騰している調達金利

どんな相場でも、参加している全員が買いを争うような過熱状態になると、あとに続く買い手が枯渇してしまいます。

こうなると、資産価格が本来の条件よりもはるかに高騰し、持続できなくなってしまいます。市場の参加者が楽観に偏りすぎてしまうことで、バブル化してしまうからですね。

先ほど取り上げた「調達金利」は、その過熱度合いを簡単かつリアルタイムに把握するのに便利な指標と言えるかもしれません。


参考;

調達金利とは、デリバティブ価格が現物価格から乖離しすぎないよう、ロング・ショートポジション間で定期的に支払われるお金です。プラスなら強気、マイナスなら弱気の市場センチメントを示します。


こちらのチャートは、主要な取引所で確認された調達金利を、ビットコイン価格の下に表示をしたものです。

↑ ビットコイン(上段)と調達金利(下段) https://coinalyze.net/bitcoin/funding-rate/

いまの調達金利を見ると、2021年と同じ水準にまで急上昇していることが分かります。受講生の方からも本日、下のようなご質問をいただきました。

「4年前(2020年~2021年)のバブル時と調達金利データを見て、今はどのくらいの過熱感があるのかを説明いただけると助かります」

こうなるとビットコイン価格の上昇余地も残りわずかということでしょうか?少し考えてみましょう。

まだ上昇に余力を残しているビットコイン

さて足元では急騰をしている調達金利ではありますが、まだビットコインには上昇の余力が残っているものと筆者は考えています(もちろん筆者が大間違いかもしれません!)

なぜなら、調達金利を10日間ほどの期間で平均してみると、以下のようなチャートを得ることができるからです。

↑ ビットコイン(上段)と10日間平均の調達金利(下段)

この見方だと、足元の調達金利は0.048程度にまで下がります。

単純に比較するなら、これは2020年後半のビットコインが2万ドルを推移していたころと同じ水準です。

仮に”4年前のバブル” と同じことが起きるなら、2万ドルから6万ドルまで3倍界王拳が決まったように、足元の7万ドルから21万ドルまで上昇しないとも言えません。

まぁ、ビットコインの値段を予測するほど野暮なこともありませんが、少なくとも見た目ほど過熱感はひっ迫していないという考え方も、まだ有効と言えるかもしれませんね。

なお、10日間の平均値を持ち出した背景を簡単に説明しておきます。

もともと調達金利は、時間が経過するにしたがって徐々に効いてくるボディブローのような存在です。

買いを保有している参加者がポジションの保有に何度もコストを支払わされ、かつ値段の上昇による含み益が増えない状況となると、徐々に口座の資金残高が目減りをしていくことになります。

これが続くと、いままで耐えることができていた下落に見舞われた時でさえ、証拠金の維持率が悪化して強制的にポジションが清算されてしまう参加者が増えてきます。気が付けばポジションがない・・・というアレです!

そして強制清算による下落が別の清算を引き起こし下げが加速する、、、というのが、よくある下げのパターンですね。

現時点では調達金利の支払総額も膨らんでいませんし、何よりビットコイン価格自体が上昇を継続しています。

まだ買い手の懐には余裕が残っているのではないでしょうか?

ビットコインの買いは現物が主導している

今のビットコインが強い理由の一つは、現物主導で買われているから、、、ということが挙げられそうですね。

下の図は、黒い折れ線がビットコイン価格、紫がレバレッジ比率を表しています。


参考;

レバレッジ比率とは、投資家の自己資金に対する借金の割合を示す指標です。比率が高いほど大きな利益も損失も生じ得ます。


↑ ビットコイン(黒線)とレバレッジ比率(紫線) https://cryptoquant.com/asset/btc/chart/market-indicator/estimated-leverage-ratio

これをみると、2021年後半の最高値アタックは、高いレバレッジを利かせた先物市場による価格上昇であったことが見て取れます。

先物市場で積まれた買いは、ほとんどの場合において最後は反対売買の「売り」でポジションを閉じることになります。

結果的にビットコイン価格は高値を超すことができず、2022年末に向けて奈落の底へと転がり落ちていきました。

一方、2023から2024年の価格上昇は、レバレッジ比率の下げを伴っています。

こういう時は、ビットコインの現物が主導していることも多いです。

買われた現物は、反対売買をして利益を確定する必要もありません。長期間の保有を前提とした買いが強いということで、力強い上昇につながっている面もありそうです。

ビットコインには遠慮せず、まだまだ力づよい上昇を見せてもらいたいですね。

まとめ

今回の記事では、調達金利を通して見たビットコインのバブル度合いについて考察しました。

足元の調達金利急騰にもかかわらず、まだ上昇余力を残している可能性も見て取ることができました。

現物主導の強い上昇が続くビットコインに、今後も注目していきたいですね。

今週は以上です。引き続き、ハッピー・ビットコイン!

ココスタ

佐々木徹