トレードというと、チャートに線を引き、値上がり・値下がりを予想する短期トレードが主流です。これをトレードを「裁量トレード」といいます。しかしながら、ヘッジファンドなどのプロの組織は裁量トレードを行うことはほとんどありません。プロは博打はしないのです。プロは、リスクを最小化し期待値が高いトレード機会をみつけて刈り取ることをしています。できれば無リスクで利益を得られる機会を探しています。

ということで、

裁量トレード以外の手法についていくつかシリーズで解説したいとおもます。ーーフォークコインの付与や、エアドロップは、クリプト特有の現象です。いつ何処でエアドロップが得られるといった情報はクリプトに精通していないと見逃しがちなのですで、これを狙うのはマニア向といえばそうなのですが、意外と草コイントレーダーの人はこうした情報には誰より詳しかったりするので、面白いものです。

さて、フォークコインといえば、先日NEMからのSymbokの付与があって話題になりました。何度も延期を繰り返した後に、ようやく本当に付与がきまって実行された次第です。この延期には私は明らかな悪意があるとおもっていますが、その話は最後にちょっとします。こうしたフォークコイン取りを行う場合は、普通はNEMをかって、フォークコインの付与日時を過ぎたら売るというやり方をしているひとが多いと思います。

コインの値動きとしては、フォークにむけてコインの値段は急激に上げていき、付与日移行に急落するというパターンが一般的です。こういう値動きに巻き込まれない方法は、先物をつかった両建てがあります。フォークコインをもらうために現物のNEMを購入します。と同時に、同数のNEM先物を売って起きます。こうすれば、NEMの価格がどのように動こうともトータルでの損益はプラマイゼロになるはずです。実際にはNEM先物の値段乖離(ファンディングレート)がありますので、その分のコストがかかります。両建てのポジションは、フォーク付与日をまたいだらすぐ解消して構いません。これだけで、ノーリスクで、フォークコインだけが手にはります。これをフォークのタダ取りという手法です。

両建てによるフォークコインのタダ取りをするときの注意点については次の3つがあります。

i. そもそも先物市場が存在しないとできない。(多くの草コインは先物市場がないためこの戦略が使えません)

ii. フォークの延期や、付与条件の変更などで、結局なにもおこらずコストだけがかかった。(これはしかたありませんが、損失は最小で済むはずです)

iii. そもそも理論的には、先物価格にはフォークコインの価値が含まれて織り込まれるはずです。

その部分のコストがフォークコインの価値と同じということであれば、両建てしても、先物のコストだけで、フォークコインの利益が相殺されてしまうはずです。先物価格の解離が20%、30%にもなる場合は、かなりのコストになるため、本当にフォークコインが20%、30%の価値が着くかを再検討しないと損失がでてしまいます。以上です。私は先日のNEMの話は何度も延期を繰り返して余りに草な話だったためにスルーしたのですが、きっちりSymbolをタダ取りしたひとは利益をえられているはずです。

Symbol取得に掛かったコストは先物ヘッジコストをふくめ1円以下で、現在Symbolの価格は20円前後のようです。つまり、ほぼノーリスクで20倍のトレードができたということです。良かったですね。なお、NEMの運営は、フォークするぞ!としてコインの価格を釣り上げ、その間に流動性が低くなり価値の落ちたNEMを売っている可能性が有ります。そしてその後延期を発表する。それを繰り返して、NEMが上がるつど、自分たちの保有コインを処分している可能性が有ります。何回も延期を繰り返すのは技術的な要因ではなく、意図があると考え、疑う姿勢がこの業界で生き残るコツです。(大石)