ビットコインのビジネス面に関するよくある質問をまとめています。

ビットコイン決済が国内であまり流行っていない理由は何ですか?

ビットコイン決済が国内であまり流行っていない大きな理由の一つは国内の税制です。現状だと決済金額に関わらずビットコインによる決済は全て利確行為(市場でビットコインを売って円を買う行為)に相当し、厳密に言えば含み益の課税計算などの対象になり、記録を残したり毎回マニュアルにレート計算などをする必要が出てきます。特に投資目的でビットコインを購入している人の場合、面倒な作業が増えることになり、積極的にビットコイン決済をする人があまり多くない大きな理由になっています。

また、決済ビジネスは多くの店舗が参加しない限り事業の収益性が低く、実際に多くの店舗やオンラインショップをオンボードさせるのには大きな手間や営業コストがかかる反面、取引所などの事業者にとっての収益性があまり高くなく挑戦した事業者もどんどん撤退していったという過去の経緯もあります。

逆にビットコイン決済が流行っている中南米などの地区では、

  1. 激しいインフレーションや現地通貨への不信感
  2. 全体的な遵法や納税意識の低さ
  3. 外国人観光者向けのインバウンド需要

などが存在する国や地域で自然発生的にビットコイン決済が盛り上がり始めているケースが世界では出てきていますが、日本の現状の環境はビットコイン決済の普及との相性はあまり良くないといえると思います。

ビットコインの世界的な普及率はどれくらいか?

ビットコインの普及率については世界中で色々な調査が行われていますが、正確な数字はわかっていません。

以下に参考になりそうな統計をいくつか紹介しておきます。

アメリカにおける仮想通貨普及に統計
https://www.finder.com/finder-cryptocurrency-adoption-index

https://www.chainalysis.com/blog/2022-global-crypto-adoption-index/

日本は世界の中でビットコインに関してどれくらい進んでいるのか?

世界のビットコイン業界の中での日本の位置づけは、個人的な見立てでは中堅プレイヤー、といったところだと思います。

強みとしてはビットコイン取引量の大きさ、リテラシーの高いユーザー層やコミュニティの存在、ユーザーの購買力、一定以上の大きさの市場の存在、などです。

その一方で、日本人がビットコインに持つ印象は世界でも最低レベルという調査も出ていたり、以前は世界でも高水準であった保有率も今では新興国に軒並み抜かれ世界でも比較的低い水準にとどまってしまっているという実態があります。

また、ビットコイン関連の事業者の数も少なく、日本から世界的に存在感を持っている、もしくは何かしら重要な貢献をしている企業もほぼないという部分を加味すると、現状世界で見ると「中の下〜中の中」くらいの立ち位置だと言えます。

参考までにWeb3/クリプトの方はどうか、に関する私見ですが、国内のプロジェクトの数や資金調達数などで見ればビットコインよりWeb3の方が多いのは間違いないですが、それぞれの質や世界でのプレゼンスなどを考えると、ビットコイン業界での日本での立ち位置とそこまで大きな差はないです。

つまりビットコインでもWeb3でも日本は現状せいぜい中堅プレイヤーレベル、といったところで、世界トップとの実力や資金量の違いは大きいと自分は考えています。

ビットコイン関連事業でビジネスモデルが確立している事例はあるか?

現状ビットコイン関連事業領域で収益モデルがすでに確立されているのが、

  • マイニング
  • セキュリティ/カストディ
  • ビットコイン特化型取引所
  • ビットコインの貸付などの派生金融サービス
  • ビットコインによるキャッシュバックスキーム(ビットコインデビットカードなど)
  • ポイント、デジタルギフト券のビットコイン/ライトニングでの販売

などです。

それ以外で今後持続的なビジネスモデルが確立されると期待されている領域としては、

  • ビットコインとライトニングを利用した国際送金
  • ライトニングのマイクロリワードを統合したゲーム
  • ビットコイン上のレンディングなどのDeFiアプリケーション

などです。

それ以外でも特にライトニングネットワーク周りでアプリケーションの開発が活発で、今は想定されていないライトニングを利用した持続的なビジネスモデルが今後多く生まれてくると想定されています。

海外の企業がビットコインを購入し、バランスシートに組み入れるモチベーションは何か?

企業の余剰資金や内部留保を使いビットコインを購入する戦略はアメリカの上場企業のMicrostrategyが特に有名にしました。

Microstrategyの場合は更に転換社債なども使って相当のリスクをとってビットコインを購入し続けている珍しい例ではありますが、Microstrategy以外にも旧Square社やTesla社なども自己資金の一部をビットコインに変えています。

その狙いはビットコインの価格上昇に賭けるといった投資、もしくは投機的な意味合いも強いですが、同時にドルなどの法定通貨のまま資産を保持してしまうとインフレーションの影響で資産が毎年数%から10%目減りしてしまうから、というインフレーションヘッジの側面もあります。

またそれだけでなく23年に入り、アメリカでは銀行倒産不安などが続き、企業として銀行に多くの資金を置いていくことのリスクが認知され、何か合った時に「差し押さえられない資産」、「いつでも自由に自分で動かせる資産」、としてのビットコインにも注目がにわかに集まっているというトレンドも存在します。

いずれにせよ上記のような複合的な要因で少なくとも会社の資金の一部をビットコインに変えるのを厭わない企業はアメリカでは増えてきており、今後もこのトレンドは継続していくことが想定されます。