サロンでも度々話題にしているLiquidサイドチェーンですが、ウォレットや、ペグツールなどがひととおり揃い、普通のひとでも試してみることができるようになってきましたので、あらためてそのあたりを紹介します。

以前は、いちどL−BTCに変えてしまうと元に戻せない一方通行だったのですが、BTCに戻せるようになりましたので、ぜひみなさんもこれを機会にやってみてください

Liqud、サイドチェーンとはなにか?

Liqudは、BTCとペグしたサイドチェーンで、取引所十数社が連合して運営しています。詳しくは、過去レポートを参照ください。

レポート 056 Liquidとサイドチェーン 入門


https://docs.google.com/document/d/1POgEDn1M8YTRYkpHPy-VNatQiRS9LdqXcDpbsZLLiz0/edit

L-BTCのウォレットを作る

Liquidネットワークで使われるコインは、L-BTCです。Blockstream社のスマホ用ウォレットのGreenがL-BTCをサポートしています。

公式サイトよりインストールしてみてください。


https://blockstream.com/green/

ウォレットとしては普通のものなので、特にインストールや設定で困るところはないとおもいます。

デフォルトではBTCのウォレットが作成されてしまうので、Liquidというプルダウンを選んで、新しいウォレットを作ってください。

GREENでは、BTC、Liquid(L-BTC)、Testnetの3つのウォレットを作ることができます。それぞれ24単語は別々に作成・管理します。

なおGREENですが普通のBTCウォレットとしても出来がよいので私は普段のBTCウォレットもこれをつかっています。


L-BTCを手に入れる

L-BTCは、BTCをペグして生成します。ペグというのは、取引所連合のサインなしには動かせないマルチシグアドレスにBTCを送ってロックし、同量のL-BTCをサイドチェーン内で生成することによって行われます。こうかくと難しいのですが、変換ツールによって単に特定のBTCアドレスにコインを送るだけで、L-BTCに変換してくれるという物が提供されています。

https://liquiditi.io/

これがそのツールで、使い方は簡単です。L-BTCのアドレスを入力すれば、BTCの送金アドレスが指示されて、そこにコインをおくれば変換が完了します。いまのところ手数料もゼロのようです。

L−BTCからBTCに戻すのも同様のやり方で簡単にできます。

なお、変換にはキャパシティの上限があり、私がやったときは、

  • BTC ⇒ L-BTC 0.3 BTC
  • L-BTC ⇒ BTC 0.18 BTC

程度でした。

これは、このサービスは実際にペグの実施をしているのではなく、手元のBTC・L-BTCをつかってスワップをしているだけだからでしょう。

また、このサービスはTelegramのBotとの対話でも利用でき便利です。

@LiquiditiBot をフォローすれば使うことができます。

L-BTCのアドレス

L−BTVのアドレスは、通常の3から始まるアドレスのほかに、「V」から始まるアドレスがあります。Vから始まるものは、秘匿トランザクションのアドレスです。つまりアドレスは公開されるものの、送った数量に関しては当事者だけしか知ることができず、外部からはわからないという仕様になっています。L-BTCの送金では、秘匿トランザクションが標準になっています。

TXをエクスプローラーで開いてみてください。金額のところが「Confidential」となってして外部からはわからいようになっていることが確認できるとおもいます。

L-BTCの送金手数料について


L−BTCの送金は秘匿トランザクションが標準だと書きました。この秘匿トランザクションですが、普通のトランザクションよりも、サイズが10倍ほど大きいのです。つまり手数料も10倍かかってしまいます。

L−BTCの送金は混雑していないので常に最低手数料でおくることができていますが、それでも10倍というと日本円にして10円〜かかってしまうこともありました。

これではあまり高速なサイドチェーンとしての意味がありません。

ですので微妙だなぁとおもっていたのですが、今回ためしてみたところでは、手数料の下限が、0.1 sat / byteになっていました。つまり下限が1/10になったということです。

(※BTCメインネットでは、1 sat / byteが下限です)

つまり、データサイズが10倍になるが、手数料下限も1/10になったので、相殺されて、BTCのメインネットとほぼ同じコストで送金できるということになったわけです。

これでマトモに使えるようになったとえいますね。

L-BTCの使いみち

L-BTCはこれと言ってまだ何かに使えるわけではないのですが、段々と受け入れる取引所なども増えてくれば、その恩恵をうけられるとおもいます。

具体的には、

  • 短いブロックタイム(1分)による高速入出金
  • 秘匿トランザクションによるプライバシー保護

です。

とくに後者はフロントランニングを防ぐためにも良いでしょう。大量のBTCを取引所に送ったら、それを察知して着金するまえに価格が下がったというのがフロントランニングによる先回り取引です。そうしたことが減っていくのはフェアな取引実現のためにもよいことです。

以上です。

(大石)