あまり知られていませんが、バイナンスでオプション取引が始まっています。

オプション自体の仕組みの解説は、他のサイトを読んでいただくとして、バイナンスのオプションの内容を見てみましょう。

まず、期間ですが、5分、10分、30分、1時間、4時間、8時間、1日物とあります。

非常に期日までの時間が短いというのが特徴ですね。最大でも1日です。

オプションの種類は、期日に生産されるヨーロピアンオプションと、期日までなら何時でも差金決済できるアメリカンオプションの2つがありますが、バイナンスは、アメリカンオプションです。

また、オプションの「売り」はできません。つまりオプションの売り手(胴元)はバイナンスで、ユーザーは買いしかできません。

参照・精算の価格は、無期限先物を利用しています。

オプション取引を始めようとすると、こうしたオプションの基礎知識があるかどうかを聞いてきて、全問正解しないと取引できないようになってます。(上記を理解できていれば問題ないです)

オプションのプレミアム

オプションのプレミアムを見てみましょう

1BTCのプットオプションを買うと

5m  $4.46

10m  $5.87

30m  $9.79

1h $ 13.66

4h $ 29.59

8h  $44.17

12h  $74.26

1D  $98.28

といった価格(USDT)です。コールオプションも似たような価格ですが、プットのより若干高いです。

何に利用するのか?

さて、こんなに短期間のオプション取引ですが、一体何につかうのでしょうか?

ぱっと思いつくのは、入出金までのタイムラグのヘッジです。ビットコインの入出金はどうしても数分〜数十分はかかりますから、そのあいだの価格変動をヘッジするというものです。

非常に単純なケースでは、ビットコインで物を買うケースです。

1BTC=9200ドルの時に、ちょうど9200ドルの商品をビットコインで売ったと仮定しましょう。

1BTCを受け取ったものを換金しようと取引所に送る間に、BTCが値下がりしてしまうと困ります。これを防ぐためには、いわゆるペイメントプロセッサーというのを使えばよいのですが、オプションの組み合わせで自分でヘッジもできます。

商品を売ったときに、同時に1BTC分のプットオプションを購入します。この状態で1BTCを受け取って、取引所におくります。送金が承認されるまでの30分〜1時間の間をオプションで価格ヘッジするのです。

取引所に着金したときに、ビットコインが9200ドルを下回っていた場合でも、9200ドルで売ることができます。(※正確には現物を9000ドル以下で売りますが、その損失分をプットオプションの利益で補填されるので、足すと9200ドルになります)。9000ドルを超えていた場合は、そのまま追加の利益が得られます。たとえば9500ドルになっていれば、300ドルは追加の儲けになります。

もちろんオプションのプレミアムを保険料としては払う必要が有ります。1BTCを1時間ヘッジした場合は、13.66ドルです。これは割合にして0.148%です。

一般的なペイメントプロセッサーが売買代金の1%を課金するのに比べると、6から7分の1以下のコストでヘッジできるというわけです。

コールオプションは、反対に、ドルを受け取ってビットコインにしたいが、ビットコインがねあがってしまい、所定のビットコイン量を購入できないくなるリスクをヘッジできます。


まとめ

ということで、こうしたことを自分でやることができるひとは、バイナンスのオプションは有効な取引手段になります。もちろん、ペイメントプロセッサー自体も、こうしたオプションでヘッジをしていますから、バイナンスがカバー先に鳴っている可能性は大です。なお、ドル建て(USDT)なので、円でやる場合はドル円のヘッジも必要です。

また、ヘッジ取引をしているひとが、取引所間の資金を移動するときのタイムラグ中に、価格変動がおきると損失がでてしまうケースにも有用です。これも入金が承認される1時間程度の間だけ、安く価格をヘッジできればよいので、オプションの利用のメリットがあります。

価格ヘッジの方法は先物によるものが主流でしたが、オプションの充実により、より簡便かつ、より少ない資本でヘッジが掛けられるようになるため、有用な手段となっていくことを期待します。(大石)

※こちらの記事は、BTC価格やプレミアム価格は執筆当時のものです。