ビットコイナーの為のPolkadot3 今後の展望
さて、Polkadotシリーズ三回目(最終回予定)です。第一回目は概要や用語について、第二回目はStakingの仕組みについて、第三回はPolkadotは今後どうなりそうか、という今後の予測についてざっくばらんに書いてみます。
PolkadotについてはTokenLabなどを主宰されているCoffee Timesさんと色々動画で議論もしました。その中から気になった部分を紹介しつつ、あまり深く踏み込まなかったけど自分はこう予想している、という部分について話します。
https://www.youtube.com/watch?v=lBnYNiPShoY&feature=youtu.be
Polkadotはイーサリアムの脅威になるか?
まず一部の人が期待しているPolkadotは「Ethereum Killer」になるかですが、自分は可能性は低いと思います。
そもそもですが、「共生」などと平和的に誤魔化すことも出来ますが、実際はスマートコントラクトのアプリケーションプラットフォームとして共通していること、またPolkadotとイーサリアム2.0の構造が似ていることなどもあり、この二つは明らかに競合関係にあると自分は考えています。
少なくともPolkadotに期待している人達は、イーサリアムよりスケールして今後使われるプラットフォームにしていくことを目指しているはずですし、そういう風に明確に宣言している関係者もいるようです。
しかし、自分でも少し調べて話を聞いていくと、ポルカドットは現状の期待値や市場規模に対して実はまともに動いている部分はまだほとんどありません。Relay chain上でのトークンの移動やStakingは出来るようになりましたが、肝となるParachain同士の互換もまだ動いてないですし、メインの強みとされるShared securityやトークンインセンティブを利用したブロック監視や報告の仕組みもまだ動いてないですし、狙い通り機能するかもまだわかっていません。
新しい単語などを作りまくってカッコつけているようなところもありますが、新しい部分が多すぎてどこまで正常に機能するかまだまだ不明瞭な部分が多すぎる印象です。これだとすぐに開発者が本格的にイーサリアムから移行していく姿はしばらく見えないです。
また、イーサリアムの強みは開発者の数や層もそうですが、すでに存在するMetamaskやMyEtherWallet,各種メディアやチュートリアルなどの周辺プロジェクトエコシステムの存在も大きく、ポルカドットがそのような強力なエコシステムを一から作るというのは、いくらお金があっても容易ではありません。実際ポルカドットのある意味プロトタイプのような存在のEOSは走り出しは上手くやりましたが、その後アクティブな開発コミュニティを醸成、維持するのに失敗しています。
一方、Polkadotに今吹いている追い風としては、今のイーサリアムでのガス代の高騰、イーサリアム2.0への移行の遅れなどが起きていることでしょう。この間にガッとプラットフォームを始動させ、新しいプロジェクトを立上げ、開発者を奪っていくような展開が理想ですが、自分が今回一通り調べたり話を聞いたりした限りでは、想定以上にまだまだ未完成、実証されていない部分が多そうで、その点ではまだイーサリアムの優位性を揺るがすようなものにはしばらくなれないと思います。
Parachainがエコシステムを盛り上げられるか?
一方、ポルカドットの構造で個人的に面白いと思うのが、Relay chain(メインのブロックチェーン)とParachainの関係性です。
放送の時に半分ジョークで、「ParachainはGavinの親衛隊」という旨のことを言ったのですが、実際そういう側面はあると思っており、Parachainは財団やメイン開発者にアピールすることでParachainのポジションを維持しようと頑張るわけです。(財団が大量にDOTトークンを保有してグラントなどを渡しており、彼らがParachainの選出に大きな影響力を持っていると言える)
Relay chainのコンセンサスやParachain同士のセキュアな相互互換性はしばらく上手く機能しないリスクはありますが、Parachainはそれぞれ独立したチェーンとして比較的早く立ち上がることが予想できます。つまり、Polkadotの初期の盛り上がりはParacahinがそれぞれいかに頑張れるか、というのが重要なポイントの一つと思います。
具体的に言えば、ParachainはそれぞれDOTとは別の独自トークンを持っていることが多く、それぞれ色々なやり方でトークンのエアドロップをしたり、トークンの事前販売をしたりしています。技術的な部分はまだ未完成のところが多くとも、期待先行でこれらのトークンの価格が上がって行ったりすると、そこに開発者やユーザーが入ってくる可能性があるので、ものすごく平たく言えば、複数存在するParachainのマーケティング力はポルカドットの今後に少なからず影響を与えるかもしれません。
今だとDeFiトークンがブームですが、これらのブームが終わる前に何とか流れを掴んだり、逆にParachain発で今のDeFiトークンイールドファーミングのような投機性を利用したトレンドや盛り上がりを作れるかどうかがカギになりそうです。これは中々簡単ではないですが、自分の観察範囲でもParachainの運営者はビジネス上手な人も少なからず存在するようなので、トークンを利用してどんどん新規のユーザーやファンを引き込んでいく可能性はあります。ちなみに自分は個人的には今のDeFiトークンのファーミングや、Parachainがこれからやるかもしれないトークン施策はとても褒められたものではないとは思いますが、それで盛り上がっちゃったり、ユーザーが移動したりするのもすでにご存知の通りです。
ビットコイナーにとってのポルカドット
最後に自分も含めたビットコイナー的には、ポルカドットをどうとらえるべきでしょうか。
基本的にいわゆるビットコイン派の人は今はSoVとしてのビットコインを評価している部分が多く、先日のMicroStrategyの多額のビットコイン購入などもこの説に沿って動いています。一方調べれば調べるほどわかるのですが、ポルカドットはイーサリアム以上にSoVや分散性の側面が弱く、もはやビットコインとは根本的に目指しているものが全く違うのは明らかです。ここらへんは事あるたびにビットコインとの競合感や、少し嫌味な言い方をすると都合のいい時だけ「Ether is money」などと言ってビットコインを意識しているイーサリアムとは違う点だと思います。
その点ではポルカドットがビットコインの直接の脅威や競合になる可能性は非常に低く、あり得るとしたらビットコインとポルカドットの間の存在のようなイーサリアム1.0からシェアを奪っていくような展開です。似たような構造はEOSとイーサリアムの関係でもありましたが、EOSよりはポルカドットはさらに完成度や期待値が高く、一時期EOSがEtherをアウトパフォームしていたような展開がDOTとEtherでも起こるのではないかと思います。
ビットコイナーからしたら、イーサリアムもポルカドットもスマートコントラクトプラットフォームという点では大差はなく、この二つが競争してシェアを奪い合う状況はむしろ都合が良い面も正直に言うとあります。BitcoinとBitcoin Cashが分かれた後しばらくは、Bitcoin Cash派の人たちがどんどんビットコイン(BTC)に対してネガキャンや、あることないこと言ってきていたり、正直少しうざったるい部分もあったのですが、BCHとBSVがさらに分裂した後はその二つが争い始めてビットコインへのノイズが減った、みたいな状況ですね。イーサリアムとポルカドットもある種似たような構図になっており、そういうことをあからさまに言うビットコイナーは多くはないと思いますが、まあせっかくならPolkadotが盛り上がってくれた方がウケる、くらいで考えている人はいるかもしれませんね。
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