Q1.いつもたくさんの情報ありがとうございます。最近QNTがいろいろ使われているようですが、QNTの役割や 今後の利用される領域等教えていただければありがたいです。

よろしくお願いいたします。

QNTは初めて聞きましたので、検索してみました。コインの紹介の最初に「政府、業界、国際的なパートナーシップ」が強調されていました。「中国商務省、マスターカード、HUW Hamberg大学などとパートナーシップ」これは典型的なScamerの宣伝文句ですね。大爆笑です。お見事。

私は、躊躇なくブラウザを閉じました。

Q2. 暗号資産のアドレスは匿名とはいえ、KYCが行われたCEXを通じて取引や送信が行われると、その後の移動も結果的には誰が行ったかがわかるという認識であっていますでしょうか?(調査をすれば、という前提です)

あってます。KYCが行われたCEXは、送金した履歴を持っていますから、それを基点にブロックチェーンを追跡することができます。

調査をすればという点も合ってます。

調査ですが2つの観点があります。

i. まず、KYC情報を得ないといけません。

たとえば税務当局や、マネロン犯罪を追っている当局などが調査をいれるとして、まずはCEXに対して情報開示をしてもらわないといけません。この調査ですが、取引所によって難易度は異なるとおもいます。

たとえば国内の取引所であれば、もはや自動的に取引情報などのリストを税務当局に渡しているとお考えください。勝手にわたすことはできませんが、税務当局からの「取引額上位100人のリストを出せ」みたいな包括的な要求にたいしてどの取引所も拒否する姿勢を見せていません。すなわち、税務当局がリクエストした情報は「すべて」提供されると思ってください。

しかし、日本の税務当局がそのような包括的な情報開示をオフショア取引所に要求しても、さすがに提供はされていないと考えられます。

一方マネロン絡みの捜査などでは、かなりの圧力がかかっており、オフショア取引所も一定の協力をしないわけにはいけないという状況に追い込まれているのは、バイナンスなどの対応をみても察するところとおもいます。

とにかく日本の取引所では、KYC情報とアドレス情報がほぼ無制限に当局に開示され、捜査の基点を得られるとの理解で良いと思います。

ii. ブロックチェーン追跡

KYCとアドレスが紐付いたら、次はそのアドレスを追跡し、どのようなアクティビティ(送金や、Defiの取引)がされているかを解析することになります。

これはコインによって難易度が違います。

イーサリアムなどのアカウント型の場合は、ブロックチェーンをみるだけで、ほぼ100%、アクティビティの中身が丸見えになります。アドレスが特定されたら、そのアドレスでの取引がまるまる把握されると理解して問題ありません。イーサリアムを模してつくられた最近のコインのほぼ100%は、アカウント型の形式を採用しています。

次に、ビットコインなどのUTXO形式です。これは、ビットコイン、ライトコイン、ドージコインなど、ビットコインを模してつくられたコインで採用されています。

こちらのほうは、やや追跡がむずかしくなります。アドレスがかわれば、自分宛てへの送金なのか、他人宛なのか、はたまた別の取引所あてなのか、区別するのに手間がかかるからです。

ただし、そうした区別を統計的な観点から行うような追跡ソフトウェアが存在し、それによる解析も容易に行えるようになっています。また代表的な取引所の入金アドレスなども把握されていたり、手がかりはたくさんあります。そうしたところから、取引を解析していくことになります。

その作業は面倒くさいですが、たとえば数十億単位のマネロンや詐欺といった案件では、手間を惜しまず解析する価値があり、追跡の成果もでています

以上のような回答でよろしいでしょうか

質問は引き続き募集しています。みなさんぜひご質問ください。

(大石)