ライトニングのサブスクリプション決済は可能になるか?
こちらの記事は、下記の動画を元に書き起こし・一部校正した内容になっています。
サブスクリプションとライトニングの未来
東: こんにちは。前回に引き続き、第2回目のビットコインコンテンツをベースにしたQ&Aの動画を撮影します。今回も加藤くんをお招きしています。よろしくお願いします。
加藤: よろしくお願いします。
東: まず、1本目の話題は、BOLT12とライトニングを使ったサブスクリプションについてです。ライトニングのサブスクリプションは現状ではできないと言われていますが、技術的に可能性はあるのでしょうか。
加藤: できると思います。
まず、BOLT12について簡単に説明すると、現在のライトニングネットワークにおいて支払いを行う際、送金の宛先ノードがインボイスを発行し、それを使って支払いが行われます。BOLT12ではOffersという新たな規格で、QRコードや文字列を読み取ると、この内容でインボイスを発行してくださいっていう依頼を送りつけることができます。
BOLT12でサブスクリプションを実現しようっていう話は、例えば1か月に1回、1万サトシのインボイスをその都度発行してくださいって内容を要求して支払うという方法が考えられます。ただし、BOLT12は本来、ノード間でインボイスを発行するためのものであり、サブスクリプションはスコープが異なるということで現在は削られています。
東: なるほど。サブスクリプションの要素はBOLT12の目玉機能の1つだったという認識だったんですが、スコープ外となってしまったということですね。この情報、初めて知りました。
BOLT12: ライトニングネットワークの進化とセキュリティ
東: それでは、BOLT12によって何が改善されるのでしょうか?
加藤: インボイスの発行時に、ゼロアマウントインボイスを使えるようになります。これにより、送金者が金額を決定できるという裏技が可能ですが、セキュリティ上のリスクも伴います。途中のノードがゼロアマウントインボイスを傍受すれば、それを盗むことができる可能性があるためです。
東: なるほど、セキュリティ上のリスクがあるわけですね。
加藤: そうです。また、LNURLという方法を使用していた場合、特定のユーザーのLNURLを知っていれば送金や引き出しのリクエストができました。しかし、BOLT12を使うことで、よりセキュアかつ簡潔に同様の操作が可能になります。
東: 現在はLNURLを多く使用している印象ですが、BOLT12を使うことで、よりセキュアかつシンプルな方法で同様の操作ができるようになるということですね。
加藤: その通りです。LNURLではユーザーのウォレットがLNURLサーバーに問い合わせを行い、インボイスを取得する必要がありましたが、BOLT12を使用すると、送金者のウォレットと受信者のノードとの間で直接完結するため、簡潔で効率的です。
クレジットカードとの比較
東: サブスクリプションについて話し合いましょう。ライトニングを使用したサブスクリプションは、BOLT12からは外れるそうですが、理論的には可能だと言われています。しかし、クレジットカードのサブスクリプションに慣れている人々にとって、ライトニングを使用したサブスクリプションはどのように変わるのでしょうか?将来的に何が異なるのでしょうか、それともユーザー体験は似たようなものになるのでしょうか?
加藤: サブスクリプションはBOLT12を使用してアプリケーションとして機能します。しかし、まだBOLT12が広まっていないため、具体的な実現方法は確立されていません。基本的に、毎月のサブスクリプションでは、自分のウォレットがその月の分のインボイスを受け取り、支払います。ただし、ウォレットがオフラインの場合や、自動送金を許可していない場合も考慮する必要があります。
東: つまり、ライトニングを使用したサブスクリプションは、自分のウォレットに一定金額があり、毎月自動的に引き落とされるような仕組みになるということですね。
加藤: そうです。ただし、ユーザーは自動引き落としの前に確認や承認を行うことも可能です。クレジットカードのように、自動で支払われることになるかどうかを決めることができるでしょう。
東: ですが、ユーザーが気づかないうちに課金される可能性がある点には注意が必要ですね。
加藤: その通りです。クレジットカードでも、プライバシーやセキュリティを重視するユーザーはバーチャルカードを使って支払いを制限することがあります。ライトニングでも同様に、ユーザーに選択肢を提供することが可能です。
東: クレジットカードとの使用感が近づくことで、ライトニングが通常のサービスに組み込まれやすくなりそうですね。
ライトニングサブスクリプション:実装と展望
東:具体的な実装状況や展望について教えていただけますか?
加藤: 最大手のライトニングノードであるlndが、BOLT12の実装が遅れているため、それ次第となります。しかし、公式発表によれば、年末から来年の上半期にかけて段階的に導入される予定です。その後のサブスクの仕様にも依存しますが、アプリケーションレイヤーの実装なので、それほど時間はかからないでしょう。
東: それなら、来年末までにはサブスク決済が可能になる可能性があるということですね。
加藤: そうです。実際にはLNURLと対応するウォレットがあれば、今も同様のことはできますが、共通の仕様がないため、再実装が必要となるかもしれません。
東: さらに、ウォレットの実装も必要ですね。Wallet of Satoshi、Breez、Phoenixなどが対応しなければなりません。全体的には、まだ時間がかかりそうですね。
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