連休に突入しましたね。筆者のように通常運転の方もいれば、遠方へリフレッシュに出かけられている方もいらっしゃると思います。渋滞のピークは5月3日~4日だとか。お出かけの方、くれぐれもお気を付けて、楽しんできてくださいませ。

さて、ゴールデンウィークを直訳すれば「黄金週間」。まさに文字通り、いまの円建て金価格は連日最高値更新中。逆の見方をすれば、日本円は最安値を連日更新中とも言えます。

試しに1,000万円で買うことのできるゴールドの重量を計算してみました。結構な衝撃かもしれませんので、見られる前に一度、深呼吸しておいてくださいね。

1,000万円で買えるゴールドの重量はまもなく1キロ未満へhttps://www.tradingview.com/x/YyNfpHWd/

日本で金を買うには、消費税を支払う必要があります。これを含めて計算すると、まもなく1,000万円でも1キログラムの金を買うことが出来なくなってしまいそうです。

参考までにビットコインのホワイトペーパーが公開された2008年10月31日に縦線を描画しておきました。当時と比較すると、1,000万円で買うことのできるゴールド重量は、4キロから1キロまで減ってしまいました。言い換えれば、いまの日本円は当時とくらべて1/4の価値に下落しているのです。

ビットコインやゴールドが上がっているのではなく、法定通貨の価値が下がっている。今一度、それを思い起こさせてくれるような図ですね。

日銀の新総裁も緩和継続を表明しています。このまま行けば、1,000万円で1キロの金も買えなくなる日が目前に来るのでしょう。

Buy Bitcoin よりも、Sell Fiat Currency(法定通貨売るべし)こそが王道になる日も近いことでしょう。

それでも金本位制には戻れない理由

さてここまで書くと、「じゃあ金本位制へ戻したらいいんじゃない?」という意見も出てくるかもしれないですよね。先に結論を書くと、人類が金本位制に戻ることは(ほぼ100%)無理だと思っています。その理由を少し書いてみたいと思います。

まず最初に「金本位制」の定義を確認しておきましょう。

金を通貨の価値基準とする制度各国の中央銀行が発行した紙幣と同額の金を保有し、いつでも相互に交換することを保証する。 19世紀から20世紀の初めにかけて世界で取り入れられていたが、1929年の世界恐慌以降、相次いで廃止。”(By野村證券さん)

では「金本位制」に対して、世の意見はどのようなものなのでしょう?

ChatGPTを使って壁打ち思考実験をしてみました。

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質問:

今の通貨制度を止めて金本位制に戻るとします。仮にあなたが政策担当者だったとして、金本位制を取り入れるべき理由と、反対に採用すべきでない意見とを簡単に述べてみてください。

回答:

金本位制に戻るべき理由はいくつかあります。まず、金本位制は通貨価値の安定をもたらすことができます。これは、通貨の価値が金の価値によって裏付けられるため、インフレーションのリスクが低くなるためです。また、金本位制は国際取引においても通貨の信頼性を高めることができます

反対に、金本位制を採用すべきでない意見としては、金本位制は需要と供給の変動に柔軟に対応できないという点が挙げられます。金本位制では、金の供給量が限られているため、需要と供給のバランスが崩れると通貨の価値に大きな影響を与える可能性があります。また、金本位制は経済成長に悪影響を与える可能性があるため、経済発展に積極的な国にとっては適切な通貨制度ではないとする意見もあります。

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なるほど興味深いですね。ChatGPTは2021年9月までの情報を基にトレーニングされていますから、ここで得られた回答は「2021年の時点でネット上で広く受け入れられている意見」と考えて良いでしょう。

この意見を見ても、やはり人類が金本位制に戻ることは無理だと思わざるを得ないんですよね。

まずゴールドは小口の取引に使うことができません。コンビニで0.5リットルの炭酸水を買おうと思っても、保有している金を削り器でそぎ取り、正確に値段分の重量を計測し、そして相手に本物であると主張し手渡し受け取ってもらう必要があります。

無理ですね

結果、保有するゴールドを誰か信用のおける第3者に預け、その第3者に預かり証を発行してもらいます。日常の取引は、例えば「預け入れている金0.1グラム分の預かり証」などを使って行うことになります。

そしてゴールドを預かった第3者は、必ず特定の思考に行き着きます

「あれ?みんなゴールドを預けるだけで取りに来ないね。なら存在していないゴールドの預かり証を発行しても、だれも分からないんじゃない?この発見やばい。買いたいものがあれば、その分だけ預かり証をすればいいだけだ!!」

そう、通貨発行権を手にした者は、個人であろうと、会社であろうと、国であろうと、手元にある金(ゴールド)よりも多くの通貨を発行する誘惑と対峙することになります。

この誘惑に人間は勝てないのです。だって、タダでお金を作り出すことが出来るんですよ?働かなくても勝手にお金を使えるんですよ?この誘惑に抵抗できなくなるのは時間の問題です。

当然そんな我慢ができるわけもなく、ゴールドが空っぽの金庫しかない状態でも、通貨を発行し始めることとなります。

でもスッカラカンなのに通貨ばかり発行すると、さすがに収集が付かなくなります。ですから通貨発行権を持つ仲間で集まり、通貨を発行する量は「保有しているゴールドの○○倍まで」という内輪のルールを決めて運用することとなります。

これこそ、部分準備銀行制度(銀行は預かった預金の一部だけを残し、残量を貸し出すことができる)の起源です。

つまり金本位制に戻ったところで、ゴールドを預かる主体が「お金を無料で作り出して使いまくれる権利」を行使せずに我慢し続けない限り、制度はすぐに部分準備銀行制度へと逆戻り。過去の歴史がループするだけでどこにも行けません。

人間から金銭欲が消え去らない限り(そんな可能性は0)、金本位制も機能はできないですね。

やっぱりビットコインは素晴らしい

金本位制が機能しない理由は、人間の「お金を無料で作り出して使いまくる」欲が消せないこと。これを目の当たりにしたあと、ビットコインを振り返ると美しさに目がくらみそうです。

○ 空手形で通貨発行を試みるより、ルールに従いマイニングする方が利益につながる

○ 価値を内包したまま小さな単位に分割し、(使おうと思えば)日常の取引に使える

○ 「信頼できる第三者」に裏切られるリスクがない

○ 受け取ったコインの真贋判定が即座に低コストでできる

どうしてSatoshiは、これほど美しい通貨を作ることができたのでしょうか?人間が欲望のままに動くことで正しく機能するビットコインは、芸術のようですね。

Sell in Mayは来るか?

さて毎年恒例の「Sell in May」がやってきました。株は 5 月に売却し、11 月まで市場から離れるべきだというアレです。

2015年以降のビットコイン5月騰落率を張り出してみました。2020年と2024年は、ともに半減期。もし歴史が繰り返すのであれば、2019年のような力強い上昇となれるかどうか?

お手並み拝見といきましょう。

引き続き、ハッピー・ビットコイン!

ココスタ

佐々木徹