Vol.207 ビットコインは壊れないしOrdinals問題も通過点でしかない(2023年5月8日)
ついに京都アニメーションがビットコインの新作に進出?いや人工知能のMidjourneyがすげーなと課金プランをポチり描いてもらったタイトル画像でした。
そして今回のメインは、、、知られざる Satoshi Nakamoto の少年時代!

なんかカッケー!これだけの絵が出来ると、Satoshiの少年時代を巡るドラマとか書きたくなりますね。
さてビットコインのイメージも向上したところで、ビットコインの市況も振り返っておきましょう。
半減期(マイニングから生み出される新規コインの発行数が1/2へと減少する時期)まで残り1年を切った今日この頃。
値上がり必至かと見せかけておいて、いまは上値の重さが目に付きますね。問題の一つはやっぱりブロック情報の処理が追いついていないことでしょう。
今回の記事では、ブロック情報の急速な増加に処理が追いついていないビットコインの現状を振り返りつつ、少しこの先の展望も考えてみたいと思います。
未処理取引数の急増で送金手数料もマイナー利益も上昇
現在、ビットコインの未処理取引が積まれるメモリプールが、普段ではあり得ないサイズにまで膨張をしています。下のグラフは、未確認取引の推移。

https://jochen-hoenicke.de/queue/#BTC,all,count
総取引数にして43万TXを越えており(画像右下のハイライト部分)、2017年以降でも圧倒的なナンバー1となっています。
まさかビットコインの取引量にまでインフレーションが押し寄せるとは、中央銀行の差し金でしょうか(陰謀論!)。
さて理由は皆さんもご存じのとおり、OrdinalsというNFTプロトコルがブロックチェーン上のスペースを大量に消費していることによります。
参考:Ordinalsは全satsに通し番号を振るフルオンチェーンNFTプロトコル
https://coinkeninfo.com/ordinals-serial-numbers-for-every-satoshi/
さすがにメモリプールがここまで積み上がると、実際の送金で問題も起き始めました。暗号通貨の取引所で最大規模のバイナンスは、ビットコインの引き出しを一時的に停止することを余儀なくされました。

https://twitter.com/binance/status/1655227965062672384?s=20
この記事を書いている時点で、残っていた引き出し要請はすべて処理を完了されたようです。問題なかったとはいえ、実際の引き出し停止へと至ったことは、市場にそれなりの爪痕を残すことになりました。

Ordinalsに関しては、意見が真っ二つに分かれているようですね。
好意的な意見:
- ビットコインの分散性・普遍性の価値を高める
- マイナー収益の向上で安全性が担保される
好意的ではない意見:
- Ordinalsは取引所はウォレットなどで採用されていない
- ビットコインの取引手数料を上昇させる
うーん、どっちもどっちな感じがしますね。それよりも今回の問題をクリアに切り取った説明を見つけました(少なくとも自分にはそう思えました)ので、紹介してみます。
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平均的なNFT愛好家にとって、ビットコインは単なる暗号通貨であり、メインネットは単なるデジタルプレイグラウンドに過ぎません。
しかし、ビットコインにNFTを載せることは、平均的なビットコイナーのアイデンティティに挑戦することになります。
マキシに、ビットコインにNFTを追加することについてどう思うかと尋ねるのは、僧侶に聖なる水に小便をしていいかと尋ねるようなものです。
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https://nftnow.com/features/how-ordinals-fractured-the-bitcoin-community-and-why-it-was-necessary/
筆者が感じるに、ビットコインは宗教に近い本質を持っています。アルゴリズムそのものが明快なメッセージであり、さらにその思想の強度はコンピュータ・ネットワーク上で機能し続けるという事実で証明されてしまっています。
つまりビットコインを好きになってしまうと、「それ以外」を否定してしまいたくなる引力を持っているのです(主観)。
これって危険ではあるんですよね。世の中の争いは、基本的に「あっち側が悪い」で始まります。でも「あっち側」にいる人たちは、実は過去に「そっち側」から傷つけられたことに反抗していたというループだったりします。
ただ、それでもOrdinalsがビットコインに致命的なダメージを与えることは無いと思っています(個人的には)。以下は単純な理由です。
思想の違いで分離したビットコインキャッシュは市場に見放されている
2017年、ビットコインの容量不足を問題視してハードフォークから誕生したのがビットコイン・キャッシュでした。ビットコインのスケーラビリティ問題(取引の処理速度や手数料の高騰など)を解決するために、ブロックサイズを1MBから32MBに拡大。
これにより、ビットコインよりも多くの取引を高速かつ安価に処理できることを目指すとともに、スマートコントラクトや分散型アプリケーションの開発機能も実装しました。
これだけ見たら、今のOrdinalsだろうと何だろうと収納可能。すべての問題を解決した、いわゆるビットコイン2.0ですね。ではその希望のコインが市場から受けた評価とは?

いっときは 1BCH=0.5BTCまで高騰するも、今は1BCH=0.00425BTC。2017年から1/100になっています。(かくいう私も2017年にはビットコイン・キャッシュに未来を感じていた一人でもありました)
ですが結局のところ、市場の評価は上のとおり。私も含めて市場の参加者は、「ビットコインが改善されないなら分岐して解決コインを作ろう」という考え方が、だれもトクしないゲームであることをBCHで学んでいるのです。
ですから、たとえば宗教的な引力を持ってしまうビットコインでも、「Ordinalsを追い出して入れなくするハードフォークをしよう」という考えは支持されないものと思います。
今は思想的な対立は脇に置いて、ライトニング・ネットワークのような新しい規格も徐々に浸透しつつあります。
データ量が増えたとしてもある程度は機能するビットコインへと近づきつつありますし、またビットコインなんて老害じゃ!という勢力も、本当にビットコインが転んでしまえば市場から資金が消えてしまうことは分かっています。
だれも自分の財布を傷つけることはしないもの。ビットコインはアルゴリズムだけでなく市場面でも「一人一人の参加者が自分の利益を最大化するように行動することがビットコインを安定的に稼働させる」通貨へと昇格したのでしょう。
Ordinals問題も、BCHで免疫を獲得した今の市場では、単なる通過点でしかないと筆者は思っています。それにしてもビットコインは問題にぶつかるたびに、本質の機能と美しさを証明し続けていますね。もう美しいの一言です。

こんな感じ?
引き続き、ハッピー・ビットコイン!
ココスタ
佐々木徹
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