Whatsat:ライトニングネットワーク上で動くP2Pメッセージアプリとは?
ライトニングラボ社の開発者であるJoost Jager氏が、ライトニングをつかったメッセージングアプリを発表しています。
その名もWhatsatです。
ライトニングでメッセージングとはどういうこと?と思うかも知れませんが面白いアイデアと思います。
ライトニングネットワークはそれ自体がP2Pのネットワークです。ビットコインのネットワークとはまた別のネットワークを構成しています。
P2Pですので当然中心もなければ、管理者もいません。
このライトニングのP2Pネットワークを、メッセンジャーアプリのインフラとしてそのままつかおうということです。
具体的には、ライトニングのプロトコルの上に、メッセージを付加しておくります。別のプロトコルをつくるわけではなく、ライトニングのネットワークと仕組みをそのままつかって、メッセージを追加するわけです。
ライトニングには支払いの際に任意のメッセージを添付する機能が有ります。支払いがされなければ、メッセージだけ届き、支払い自体は「失敗」という処理がされます。これをうまく使って、メッセージのやり取りをするわけですね。
ライトニングをつかったメッセージングアプリの利点は3点あります。
1 プライバシー
気になるプライバシーですが、ライトニングは、最終支払先(つまりメッセージの最終受けて)だけがメッセージを解読することができ、途中の中継ノードは盗み見などができないようになっています。
これもメッセンジャーとして機能しますね。P2Pでこれを行いますから、途中で検閲するひとも、中央サーバーもありません。
2 追加の専用アプリが不要
ウォレットの中にメッセージング機能を追加することで、専用のメッセージングアプリを新しく導入するのではなく、ウォレットの延長上でつかえるようになります(そうしたいと考えているようです)。
また、支払いとメッセージングが一体化するので、チャットしながら支払いなど、統合されたUIが実現できる可能性があります。
3 ネットワークの維持インセンティブ
他のメッセージングアプリですと、そのネットワークを維持する費用やインセンティブを誰がだすのか?ということになります。ですので結局広告モデルの中央集権のサービスになりがちです。
ライトニングでは、ライトニングのネットワーク自体がインセンティブを考慮したものですので、この問題がクリアできる可能性があります。
また、いまのWhatssatの仕様では無料でメッセージをやりとりできますが、たとえば1メッセージにつき1satなどの少額のコインがないとダメなようにするといった形にすることで、メッセージング自体で課金の仕組みを作ることができます。
これらは中継ノードの収入となったり、またはスパム防止として機能するでしょう。
つまり、まさにマイクロペイメントによるメッセンジャーという新境地ができるわけです。
こう考えると実によい仕組みのような気がしますし、もしかしたらライトニングのキラーアプリになる可能性を秘めています。
現在はまだ、アイデアと、最低限の動作検証段階の開発状況ですので、普通のひとが使えるUIに落とし込まれるまでは時間がかかりますが、この方向性は私は有っているような気がします。
ライトニングにより、中央集権にたよらず、マイクロペイメントによってインターネットのサービスを再構築することができるとすれば、興奮を隠しきれません。(大石)
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