野焼きから始まるブロックチェーン & イーサリアムは完全買い戻し
こんにちは。日本はお盆ですね。関東は台風襲撃で交通の乱れが出たとのこと。移動される方のご無事を願っております。
筆者の方は、少しだけ九州で夏休みを頂いています。先週は2年ぶりの海水浴で不用意に沖へ出てクラゲに北斗神拳を打ち込まれ、翌日はバベキューで親指を火傷。“自業自得”という言葉を噛みしめつつ、大過に至らなかったことを感謝する毎日を過ごしております。
それにしても最近の市場、少しファッションビジネスと似て来た感もありますね。なにか特定トピックを決めて大口が仕込み、メディアとSNSで世の中を誘導、最後の参加者に売りつける。
2018年にはケンブリッジ・アナリティカがフェイスブック広告を使って米大統領選を左右したりしました。SNSで世が動くのは当たり前といえばそれまで。
「ブロックチェーン」「ESG」「Web3」。それぞれの起源にはちゃんとした哲学があっても、カネが絡むと最後には「トピック」へと移り変わってしまう。そして飽きられ放置されてから、ようやく世の中を変えるサービスが生まれてきます。
個人的に思い出したのは、“くじゅう”で見た野焼きでした。青々とした草花が枯れ落ちてから綺麗さっぱり焼き払い、一面が “炭” の世界に。でも数カ月後に再訪問すると、山肌に元気な植生が復活しています。
本当に使えるサービスは、市場が枯れ、そして焼かれてから自然発生的に出てくるものなのでしょう。そう考えれば、SNSで広がる”トピック”も、新しい生態系を作る過程なのかもしれないですね。
インフレが次に襲うのは日本??
さて8月の米国CPI(消費者物価指数)では、前年比の上昇率が先月比で落ち着いてきたこともあり(それでも8.5%!)、米株市場はポジティブに反応。肉とガソリン代を含む一般CPIが下げていることから、コモディティの下落に恩恵を受けた形となっています。
ガソリン代も6月中旬につけた全米平均5ドルの高値から、足元では4ドル割れを試す状況へ。これを受けてバイデン大統領の支持率は、36%から40%まで回復。
※ ガソリンは値下がり率
アメリカ、素直にわかりやすい国ですね。
ガソリン代が下がれば支持率は復帰。サウジにしても、今のバイデン政権が看板であるESGを降ろさずにいてくれたほうが、石油価格は高値を維持できます。
石油といえばサウジアラムコ。同社は2022年の第2四半期利益で上場来最高をヒットしています。なんなら少し原油も増産して値下げ圧力を強め、バイデン政権が延命できる程度にコントロールしておくほうが長期的な利益には繋がりそうです。
そんな気配を感じたのか、原油のETFは売り優勢。おかげで近い限月のWTI原油が売りまくられ、先物曲線も逆ザヤが解消しそうな勢いです。
ただ長期的に原油価格が下がるかといえば、どうでしょう?。少なくとも日本においては懐疑的な見方が多いのではないでしょうか?
直近ではバイデンさんの弱気を突きペロシ議員が台湾訪問。中国は実弾演習で反応しており、単に中国へ台湾進行の口実を与えてしまっただけと見ている参加者も多いでしょう。
仮に台湾有事が起これば、原油を中東産に頼っている日本は、一気に輸入経路のシーレーンが怪しくなります。
日銀が緩和政策を止められない日本は、潜在的な円安の圧力も続きます(ファンドは徐々に円買いへとシフトしていますが)。
仮に台湾有事で輸入経路に障害が起きれば、円安とのダブルパンチで日本のガソリン価格も普通に跳ね上がることになるでしょう。
市場の気持ちは「インフレ終わり」。でも野焼きのように「本物のインフレはみんなが忘れてからやってくる」とならないことを願うばかり。
やはり頼りになるのは、最後はビットコインとなりそうです。
完全買い戻しのイーサリアム
ではいつも通り、暗号通貨の2大巨頭であるビットコインとイーサリアムの動向を確認しておきます。
いまはPOSシフト目前のイーサリアムに市場の意識が集中しているわけですが、建玉の推移にも、その傾向を見て取ることができます。
まず8月9日付けのCME先物建玉動向を確認しておきましょう。CPI前日というイベント前で調整程度に終わっていてもおかしくない日ですが、明白な動きが出ています。
Fig.1 イーサリアム先物のアセットマネジャー売り玉推移
相場巧者のアセットマネジャーは、引き続きイーサリアムの売り玉を撤収。最盛期の600枚からすれば、1/6以下の96枚にまで減らしています。
先週のコメントでは、“「半値戻しは全値戻し」が建玉の動きにも当てはまるのであれば、”イーサリアムの売りはだいたい終了” ということになります。” と書きましたが、本当に終了した感が漂っていますね。
なお、今の建玉枚数と近かった日付は本年5月12日、128枚の売りに対して2,783ドルとなります。このままビットコインが堅調に推移すればという条件付きにはなりますが、本年7月18日のコメントも現実味を帯び始めた感があります。
参考:
「起点としては2022年5月3日。ちょうど3,000ドルを割り込んだタイミングです。もしも(IFの話です)投機の売りが回収されることになるなら、起点としては3,000ドルということになります。」
イーサリアムには、このまま頑張って3,000ドルを目指してもらいたいところですね。
さて一方、少し苦戦が続いているビットコインも確認しておきましょう。
Fig.2 ビットコイン先物のアセットマネジャー売り玉推移
こちらは、イーサとは打って変わって重たいですね。売り玉は900枚超のままとなります。なお、建玉動向が発表された後の取組高をみても、新しい動きは観測されていません。
このままでいくと、月末までは緩やかな買い戻しが続き、8末から9月に仕切り直しという展開を想定する参加者が増えそうな印象はあります。
それはさておき、どうしても気になるのは金利市場の逆イールドでしょうか。
Fig.3 米国10年2年の逆イールドは2000年レベルにまで低下
以下はココスタ内で8月7日に配信したコメントの抜粋です。
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ところで10y2y イールド差が「-0.5%」近くに拡大したのは、直近で2000年8月18日。その後、株価は同8月31日の「最後の明かり」を経て下落。2002年10月中盤にかけ、およそ半値まで下落している。オカルト?という話ではあるものの、金融政策の変更が議題に上がりやすいジャクソンホール会合は、8月25日から27日。また8月中旬の45日ルールが意識される同一時期。「8末で株価上昇は終わり」という説が出てくることも、否定できない状況には来ているとも言える。
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今のビットコインは、何をどうやっても米株の影響を受けてしまいます。逆イールドのことなんて忘れて米株が上昇してくれれば、なんの問題もない話。
ただ、月をまたいだ瞬間から景色が一変するというのは、暗号通貨ではよくある話。仮に8末まで大過なく買い戻される動きが続くなら、一応は9月の“入り”に注意の気持ちだけ残しておきたいですね。
今週は以上です。皆さんの夏が、今週も素晴らしいものとなりますように。
ハッピー・ビットコイン!
ココスタ
佐々木徹
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