Vol.201 Winnyとビットコインと先物市場スーパースター(2023年3月27日)
ファイル共有ソフト開発者の金子氏を追った映画「Winny」が封切りになりました。一部ではSatoshi Nakamotoとも言われる金子氏の逮捕・裁判を追った作品、ビットコイン支持者としては見逃せません。
中央集権による法定通貨の管理推進で重用されたケインズは、「私たちは最後にはみんな死んでいなくなる」(筆者訳:”In the long run we are all dead”)と言ったそうですが、作り上げた技術の進化がブロックチェーンの原点になった金子氏は、死んだ後にこそ輝く存在でもあります。
「世界の運命は、資本主義の安全を守るための自由の装置をつくり広めるひとりの人物の努力にかかっている 」とはピーター・ティールの言葉。
米国の銀行が、中銀融資でゲームセットを免れる「いつもの茶番」を繰り返すいまだからこそ、天才的な技術者が残した爪痕と業績は輝いて見えるのでしょう。
もしティールの言う「自由の装置」がビットコインで、それが広がることになるなら、生活の質はガラッと改善されるでしょう。
参考までに「世界を変えた10の発明」(2017年 National Geographic)を以下に書き出してみます。
- Printing press(活版印刷)
- Light bulb(電球)
- Airplane(飛行機)
- Personal computer(パソコン)
- Vaccines(ワクチン)
- Automobile(自動車)
- Clock(時計)
- Telephone(電話)
- Refrigeration(冷蔵庫)
- Camera(カメラ)
The 10 Inventions that Changed the World
https://www.nationalgeographic.com/magazine/article/explore-top-ten-innovations
インターネットも、iphoneも、EVもランクされていません。それもそのはず、基本は1900年の前半までに開発された技術を組み合わせてできていますからね。
でもビットコインが世界の標準的な通貨となるなら、10位以内にランクされるのではないでしょうか。
- 通貨価値が毀損されない
- 無駄な手数料を中間搾取されない
- 発行者都合で「凍結」されない
高校生の娘に、最近よく説明することがあります。
「僕ら大人たちはね、君らの財布からお金を抜き取ってじゃんじゃん使っているんだよ。だから将来は頑張って働いて、税金払ってね」
でも、さすがに機嫌が悪くなって口をきいてくれなくなるので、以下を付け加えてます。
「心配しなくても、大人が作った借金を君らが返す必要はないよ。さらに借金してまるごと次の世代に放り投げればいいだけだから。そうやってここまで来てるしね。ハンカチ落としと一緒だよ。世の中が壊れたときに、後ろにハンカチを置かれた人がババを引くだけ。だからババを引かない勉強をすると良いよ」
なんだか今の世の中の構造を言葉にすると、もう身も蓋もないですね。最後にはみんな死んでいなくなるから良いんでしょうけれど(あれリフレイン?)
ビットコイン先物市場のスーパースター
米国の銀行も、予定調和で中央銀行に救済されてハッピー・エンドが見え始めてきた今日この頃。ビットコインも株価指数も強気な動きが続いています。
さてこんな状況ですが、ビットコイン先物市場のスーパースターは、少し警戒態勢を取っているようです。
まず「スーパースターって誰よ?」という話から追っておきましょう。CMEのビットコイン先物市場は、いくつかの面で特殊さが残ります。例えば、、、
- 現金決済のみで現物の受け渡しがない
- SECが認可したETFは先物ポジション保有型
などが挙げられるでしょうか。とくに二つ目のETFが面倒だったりします。
買って保有している側にすれば持ちっぱなし。ところが運営側は、常にCMEの先物市場内でポジションを持ち続ける必要がある仕様です。
すると、CMEのビットコイン先物の建玉には、ETFの残高が含まれてしまいます。そしてETF保有者は少し長めの期間(少なくとも先物よりは!)を保有する傾向にありす。
つまり建玉が混ざってしまうので、ノイズが入って分かりづらいということです。
これを解決できるのがスーパースターのマイクロ・ビットコインです!
こちらは取引の最低ロットが0.1ビットコインと小さいのが特徴です。そして小さいが故に、大型のETFは入ってこれません。
ノイズが入ってこないので、市場参加者の気持ちが分かりやすいのです。
マイクロビットコイン・建玉動向(3月21日)
https://www.cmegroup.com
さて上のチャートは、マイクロビットコイン保有者の建玉明細です。
注目はオレンジの「ショート」。図中に引いた横線は、およそ62%あたりとなります。
限られた短い歴史ではありますが、振り返る限り売り比率が62%を超えてくると、頭打ちになりやすいことが分かります。
直近2月の事例では、下落幅で5,000(25,000→20,000)ドルとなりました。仮に今回も同じインパクトが入るなら、28,000ドルから5,000ドルの下落で、23,000となります。
下げないならそれで結構。もし銀行不安が消えてビットコインが一時的に売られるなら、それも結構。
このまま健全なガス抜きを入れつつ、スクスク育ってほしいですね。
今週は、このあたりで。
引き続き、ハッピー・ビットコイン!
ココスタ
佐々木徹
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