【質問回答】ビットコインが仮に世界の基軸通貨になると何が起きますか?
今回は、匿名質問コーナーより頂いた質問へまとめて回答します。他にもいくつか質問をいただいていますが、後日随時回答していきます。
匿名質問コーナーについて
質問
ビットコインが仮に世界の基軸通貨になると何が起きますか?
回答
ビットコインが「基軸通貨になることができますか?」という質問ではなく、「基軸通貨になると何が起きますか?」という質問なので想像力がより必要で答えが難しくなります。ビットコインが基軸通貨になっているという前提条件でお答えいたします。
この前提では、ビットコインは安定した価値を持つ通貨となっているとして考えます。すなわち、各国の法定通貨は依然として中央銀行で発行されていますが、その価値はビットコインと比較して不安定な状況になっているという状況です。その際には、ビットコインによる貿易決済のメリットがあるため、国際的な取引に利用されていると想像されます。当然、システム上の決済における遅延や高額な手数料や安全性などは、技術的に解消されているはずと想像されます。言い換えれば、上のような状況になったからビットコインが基軸通貨になっているということだと思います。さらに、貿易などの際の決済でビットコインを使うようになることで、銀行や両替商の役割が変わるでしょう。これまで信用状(L/C)や銀行送金を介して輸入代金を送っていましたが、必要がなくなるといわれています。SWIFTのような国際送金・決済システムも不要になるかもしれず、米ドルなど特定の外貨による決済に依存しないようになることが予想されます。
(田中 芳治)
質問
金本位制より管理通貨制度の方が優れているのですか?
現代の経済状況において、金本位制を再導入することに対して否定的な見解が多い理由は何だと考えられますか?
回答
どちらが優れいているかを答えることはできないと思います。
現在においては、経済政策が制約されてしまうという金本位制デメリットが大きいと考えられ、現代で金本位制を再導入することに対しては否定的な経済学者が多いようです。管理通貨制に移行し、通貨の発行量は各国の中央銀行などが調整することになりました。これによるメリットは、各国が独自の経済政策をとることができるようになることです。さらに現在の変動相場制では、各国の通貨がドルを通じた金との兌換が停止され、金の量による裏付けが無くなったといわれています。
しかし一方で、金本位制論者というのは少数ながら存在します。実際に中央銀行や公的機関が金を保有しており、2023年8月末時点で米国は8,133.46トンの金を保有しています。中国も金保有量を増加させており、前年より+217.10トンでした。FRB議長だったアラン・グリーンスパン(金本位制論者と言われています)は、"ドルなどの不換通貨が常時受け容れられるとは限らない"と考えていたようです。状況によってはインフレーションや金利上昇による通貨価値が不安定になることを想定しているのかもしれません。そういう意味では金本位制と管理通貨制度とで対立した概念ではなく補完し合っていると考えることもできます。
(田中 芳治)
次の記事
読者になる
一緒に新しい世界を探求していきましょう。

ディスカッション