メリークリスマス。今年最後の投稿になります。

今回は5つのトピックとともに今年をふりかえってみたいとおもいます。

トピックは重要度というよりは、私の個人的な主観で、印象にのこったものを上げています。

5. リップラーの退場が相次ぐ

長らくにわたる低迷で、リップラーが次々と退場しました。私がツイッターでリップルについてちょっとでも否定的なことをつぶやくと以前であれば猛烈な反応が帰ってきたのですが、いまでは煽りに煽っても一切のレスポンスがないです。

もう焼け野原しかのこってないのではないでしょうか。草コインブームが終わり、本格的な淘汰の時代を迎えたことを象徴する出来事ではないかとおもいます。

リップルのような運営者がいて顔がみえるコインは日本で根強い人気がありました。なぜなら提携の「プレスリリース芸」といった手法を通じて、運営者が定期的に市場を煽ってくれるからです。そうした煽りに乗じて、うまく売り抜けることで儲けるという「運営コバンザメ投資」が日本人の主な投資法だったとおもいます。つまり、日本人の投資とは、運営者のプレスリリースのタイミングを読み取るというのが、市場を読むということでした。

今年はこうした「運営コバンザメ投資」が完全に終了したことをユーザーがしぶしぶも認めた年であると思います。

理由はあらゆるプレスリリース芸が価格に影響しなくなったからにほかなりません。期待していたSWELLが空振りにおわったのがリップラーの心に大きな穴をあけたのは間違いありません。

4. BCHとBSVの草コイン化

BCHとBSVが分裂したことにより、ビットコインの対抗軸が消え失せると予想していましたが、両陣営の確執は今年もつづき、潰し合いがつづきました。もはやその様相は内部でしか分かり得ない論点でごちゃごちゃしており、まるで共産党内の派閥争いに誰も興味がないのと一緒の様相を示しています。

BSVに至っては、主要な機能を取り除き、2009年の原始的なビットコインに仕様をまきもどすハードフォークを来年2月に予定しています(これについては別途レポートします)。BCHのロジャー・ヴィア氏も、いまだにBCHの宣伝をしていますが、一時の勢いは感じられません。

Standing on the wrong side of the history (歴史の間違った側につく)というイディオムがありますが、まさに間違った歴史を歩んでしまったといえましょう。

3.イーサリアムの低迷と、2.0 SOON TM

今年のイーサリアムの価格低迷は印象的です。ビットコインが上がる中、イーサリアムはぱっとせず、そのままずっとぱっとしません。

背景にはネットワークの性能限界と、なかなかすすまない2.0への移行や、その移行プロセスの混乱があります。

2.0の実現にはすくなくとも2-3年が予定されており、この業界のベテランならば、2-3年というのは実際には4-6年になることをしっています(SOON TM)。さらに本当のことをいえば、永久に実現しないことをうすうす悟っているのではないでしょうか。

開発方針をめぐる混乱もあり、とくに2.0を開発しているチームはまったく別のチームといってもよいくらいなので、一時のビットコインのような内部対立に発展しないことを祈ります。

2. マルチプラットフォームへの移行イーサリアムの価格とプラットフォームが停滞しているなか、イーサリアム上での技術は成熟にさしかかっています。とくにDefiといわれる分散金融領域は今年おおきく成長しました。

いっぽうでこうした技術がイーサリアムだけに依存するのではなく、他のプラットフォームでも利用できるようなながれにむかっています。

いくつかの事例をあげると、

Tetherが、従来のOminiに加えて、Liquidのサイドチェーンや、ERC20、TRONでもUSDTを発行したり。Maker DAOがマルチコインをサポートしたり。

Cosmosベースの独自チェーンが増え、Aragonなどのプロジェクトがそちらに引っ越しを行ったり。Kavaなどの、マルチチェーン・マルチコインを担保とするステーブルコインがローンチしたり。

用途にあわせたブロックチェーンを選んだり、独自チェーンを構築したり、マルチチェーンで展開したりと、イーサリアム一辺倒からの脱却が目立つ年でしたし、来年はこの動きはもっと加速するでしょう。

1. 日々のコーヒーの支払いがBTCで可能に

最近のBTCの支払いOKのサイトが、ほとんどライトニングをサポートしはじめました。

こうしたサイトへの支払にライトニングをなんどもつかっていますが、ほぼ間違いなく成功し、支払いが滞ることはありません。

ライトニングへの批判はいろいろありました。

・十分な額を送金できない

・オンラインでないとつかえない

・自分でノードをたてて監視しないとつかえない

・複雑すぎて初心者はつかえない

こうした批判にたいして、すべて実績でクリアしてきたライトニングの開発陣は非常にすばらしいとおもいます。いまや批判されうる点はほとんどクリアしてしまいました。

ビットコインが分裂する背景になった大きなテーマに、ビットコインでは手数料が高すぎて「日々のコーヒーの支払いに使えない」というパワーワードがありました。ロジャー・ヴィア氏が繰り返していた発言です。

しかし、いまや日々のコーヒーを支払うのであればライトニングで可能です。数百円の支払いでは、ライトニングでほぼ決済がとおります。元々ライトニングは少額決済目的で開発されましたが、少額決済の範囲では完全に実用になっています。いまや、ビットコインは日々のコーヒーの支払いに使えるようになったのです。