2026年7月30日頃に発覚したCOLDCARDのシードフレーズの脆弱性について、これまでCOLDCARD利用したことがある方への注意喚起となります。

特にCOLDCARDを使用したことがある方はお読みいただき、慎重により安全な移行先へ資産を退避いただくことを推奨します。

何が起こったか

2021年3月配信のファームウェア4.0.x以降、自動のシード生成が本来安全とされるハードウェア乱数を通らず、脆弱な乱数生成器の経路に切り替わっていたことが判明しました。

この経路は現行機種にも残っております。

  • Mk2 / Mk3:ファームウェア 4.0.1 〜 5.0.3 で生成
  • Mk4 / Mk5:5.6.0 未満(Edge: 6.6.0X未満)で生成(基本的に全てのデバイス)
  • Q:1.5.0Q 未満(Edge: 6.6.0QX未満)で生成(基本的に全てのデバイス)
💡
・Mk3(v4.0.1〜5.0.3で生成):エントロピー約40ビット。極めて深刻です
・Mk4/Mk5/Q:約72ビット。公式が目標とする128ビットを大きく下回ります

また、以下に該当する場合は影響を受けづらいと考えられるものの、自信がない場合は後述するより安全な移行先へと一時的に資産を退避することが推奨されます。

  • 十分に強固なBIP-39パスフレーズ設定済:シードフレーズ自体に脆弱性があるため時間的猶予があるものの、移行が推奨されます
  • サイコロのみで生成した(50回以上):自動シード生成にサイコロを併用した方は50回以上回した明確な記憶がなければ移行が推奨されます
  • マルチシグで、COLDCARDで作ったシードフレーズだけで動かせない場合:脆弱なシードフレーズを除いたマルチシグへ移行することが推奨されます
  • COLDCARD以外で生成した
  • 対象外バージョンで生成済み

ご自身のシードフレーズが該当するかを判断できない場合は、リスクがあるものとして扱ってください。

どこへ移行すればよいか

移行先については一長一短がありますが、ご自身がより安心できる場所へ移行するのが望ましいです。4つの具体例を挙げます。

  • 別のHWWで生成したシード:別のHWWがあれば新しい安全なシードフレーズを作成し移行することで影響範囲外になります
  • ソフトウェアウォレット:別のHWWを入手するまでの一時的な退避としてBlueWallet等の有名ウォレットへの移行が考えられます。偽ウォレットをインストールしないようご注意ください
  • 取引所口座:取引所への入金も一つの方法です。大金の場合は入金確認等の煩わしさやプライバシーリスクがあるものの盗まれないことが最優先です
  • △COLDCARD(上級者向け):サイコロのみでシードフレーズを作成する場合は今回の乱数脆弱性の影響を受けません。COLDCARDを使用する場合は問題を把握された上でご利用ください

また、焦った操作により二次被害も発生し得るため、移行は慌てず慎重に進めましょう。特に、送金先のアドレス間違えや偽ウォレットのダウンロード、フィッシングメールなどにはご注意ください。

ビットコイン研究所の速報的な発信について

ビットコイン研究所では日々ビットコインに関する最新の情報キャッチアップを進めております。一方で、速報的な内容は不確定事項が多い点、記事化には時間がかかる点で記事での共有には時間が遅れてしまいます。

そのため、最新情報や緊急な情報については最初にXで投稿する形とさせていただいております。本件の脆弱性のような緊急度の高い内容を早期に取得したい場合、ビットコイン研究所のXの発信をご確認いただけますと幸いです。

また、ビットコイン研究所ではYouTubeチャンネルを開始しております。本件に関する緊急解説動画もありますのでご視聴ください。本稿の内容に加え、少し詳細な解説も行っております。

COLDCARDを利用されたことがある方の資産が無事であることを心よりお祈り申し上げます。現在も攻撃が進められているため、まだ該当する方で資産退避されていない方は慎重に退避を進めていただければと思います。